自転車の交通ルール
「ピスト」ってご存知ですか??
簡単にいうとトラック競技用の自転車です。
俗に言う競輪選手が競技に使用しているモノです。

あの自転車、普通の自転車やロードレーサーとは何が違うの?
走ることができる場所は競輪場のような競技場だけです。
ということは…みんな同じ方向に向かって走りますし、対向車や歩行者も絶対にいません。
そのため、止まる必要が無く、ブレーキを装着していません。

実はここ何年かで、そのような「ピスト」が街を走るようになってきました。
明らかに競技用の「ピスト」から、街乗り用に少しだけ使いやすくなった「ファッションピスト」(?)まで、街中(まちなか)を走っています。

と、ここで、一般の道路を走ることができる自転車ってどんなものか規定があるのをご存知でしょうか。(2011.10.04加筆・訂正)

自転車は「軽車両」に分類され、以下のように「道路交通法」で取り決められています。

「ペダルまたはハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であって、身体障害者用の車いす、、 歩行補助車等及び障小児用の車以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであって、内閣府令で定める基準に該当するものを含む。)をいう。」(道路 交通法第一章第二条の十一の二)

そして同じく道路交通法の中に、以下のような規定があります。

「自転車の運転者は、内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車を運転してはならない(道路交通法第三章第六十三条の九第一項)

内閣府令が定める基準…次のようになっています。

道路交通法施行規則(制動装置)
第九条の三
法第六十三条の九第一項の内閣府令で定める基準は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 前輪および後輪を制動すること。
二 乾燥した平たんな舗装路面において、制動初速度が十キロメートル毎時のとき、制動装置の操作を開始した場所から三メートル以内の距離で円滑に自転車を停止させる性能を有すること。

じゃあ、「ピスト」はどうなの?
即答です。
「ブレーキがついていないピスト」は「明らかに道路交通法違反(制動装置等)で、検挙されると5万円以下の罰金です!」
もちろん、ブレーキが装着されているものを取り外して使用することも同罪です。

ちなみに「ピスト」はペダルと後輪が直結されていますので、足が止まると停止しますし、後ろ向きに回すと後輪も後ろ向きに回ります。でも、これは制動装置ではありません。駆動装置です。
「バックを踏む(専門用語)」ことで止まることができるから、ブレーキは要らないと言う人がいますが、間違ってます。
自転車のブレーキはそもそも前後輪を止めることによって、制動させるモノです。片方だけでは制動距離が非常に長くなります。
道路を走る場合、「ピスト」にも前後のブレーキは必須なのです。

自転車が絡む事故がものすごい件数発生しています。何かに突っ込んだとか、車にあてられたというものの他に、自転車対自転車の事故や、自転車対歩行者の事故もたいへんな数になっています。
自転車は軽車両です。もし人と接触してしまった場合、明らかに自転車のほうが「交通強者」です。
道路交通法違反が明確なノーブレーキピストで接触した場合、罪は重くなるでしょう。

最近、警視庁はじめ、各県警もノーブレーキピストに対する指導、取り締まり、摘発を強化しつつあります。

自転車が凶器になる瞬間のことを考えて、道路交通法に基づいて安全に走行しましょう。

追記
「ピスト」じゃないけど、「前輪ブレーキ用のレバーはついているけど、後輪用のブレーキレバーはついていない」という自転車があります。

コースターブレーキと呼ばれるブレーキを採用した自転車です。
これは、「駆動装置」であると同時に「制動装置」でもあります。ペダルを止めると一般の自転車よりも早く減速し、後ろ向きにチカラを入れるとブレーキがかかります。

「ピスト」→→→後車輪が回転することで前ギア(ペダル)も連動して回る。自転車のスピードが速いととペダルの回転も速い。停止するとペダルの回転も停止する。
「コースターブレーキ」→→→ペダルを後に…(ほとんど)回せない、ペダルを止めても(減速はするが)そのまま進む。

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